先日、三岐鉄道の全線乗車を達成しましたので、記録がてら記しておくことにします。
三岐鉄道とは
三岐鉄道株式会社(さんぎてつどう)は、三重県北部の北勢地域で三岐線と北勢線の鉄道2路線を運営するほか、路線バス・貸切バス事業などを行っている鉄道会社である。*1
……というのでは何のことやらさっぱりだと思いますので、路線図を見ていただきましょう。
*2
お気づきかと思いますが、三岐鉄道同士で繋がっていません。何なら線路幅すら違います。
つまり、全線乗車するには
どちらかが必須です。今回はより一般的な伊勢治田阿下喜間徒歩チャートを採用します。
三岐鉄道三岐線
近鉄富田
※撮影日は1月下旬、平日
スタート地点です。かつてはJR富田駅からだったそうですが、三重県内において利便性は近鉄>>>>>超大手私鉄東海旅客鉄道()なので旅客扱いがなくなりました。今は近鉄富田駅からとなり、JR富田駅の方は貨物営業のみになってしまっています。
JRと近鉄のパワーバランスがよく分かる例として、JR四日市駅が挙げられます。かつては(当時の)国鉄と近鉄の四日市駅は同じ場所でしたが、駅付近の急カーブ(善光寺カーブ)対策に近鉄が今の場所に移転したところ、市街地まで一緒に移動してしまい、今ではJR四日市駅の周りはすっかり寂れてしまっています。
さて、近鉄富田出発後、パズドラをやっていたので特に見どころもなかったので写真がありません。旅行ブログにあるまじき行為ですが、いきなり終点です。
その間、途中から2両編成の列車を独り占めする事態になりました。通勤・通学ラッシュを過ぎていたし、山へ向かう路線なので当然ですが。
西藤原
何やら歓迎されました。今年の三重県は例年より雪が多く、残雪が見られます。(結局この後もう一回くらい雪が降った気がしますが)
そして、待ち受けているのは……
SLっぽい駅舎です。非常に特徴的な駅舎は、一度見たらそうそう忘れることはないでしょう。
何故SLっぽいかと言えば……
駅にかつて走っていたであろうSLが展示されているからです。もちろん、この付近で1番の見どころだと思います。この付近で。
あとは見るところはないです。かつて貨物を牽いていたであろう機関車と、
山しかありません。山に興味があるならともかく、ないならちゃんと帰りの電車は折り返しそのまま乗れることを確認しましょう。ものによってはすぐ折り返していかないようで、しばらく田舎に取り残される羽目になります。
徒歩移動
駅前からは藤原岳がよく見えます。山が段のようになっているのは、石灰岩を切り出した跡です。元の形が分からないほどになっています。自然の凄さはよく語られますが人間もこれくらいの力はあります。だから地球環境を破壊できるのです。
朝明川から。切り出した跡は多分木がないので、雪が目立ち、とても綺麗です。
人の手が入っていない山もせっかくなので撮っておきました。今年は雪が多いとはいえ、三重県なのでそこまで雪化粧って感じはありません。数日前雨だったような気もするし、仕方ないです。
三岐鉄道北勢線
阿下喜
頑張って歩けば阿下喜駅に到着です。Wiki曰く「三重県だれもが住みよい福祉のまちづくり推進要綱」、「三重県バリアフリーのまちづくり推進条例」の整備基準に基づいていることを示す適合証交付施設らしいです。この画像だけでもそれがよく分かりますが、そもそも段差を作る必要がないだけの気もします。
車両はこんな感じ。小さく見えた方もいらっしゃることでしょうがご安心ください、本当に小さいです。
JRや三岐線よりも線路の幅が狭く、車両もそれに合わせた幅です。高さも低めで、ドアは多分170cmより少し高いくらいしかないです。
この辺りは単線なのもあり、窓から見える藪がすぐそばです。反対も同様。
ちなみに線路幅が狭いので多少急でも曲がれるらしく、スマホの画面を見ていたら少し酔いました。
車窓の眺めがいいのはここくらいです。あとは住宅街だったり目ぼしいものがなかったりです。
あと、乗っていたら誰もいなくなった三岐線とは違い、こちらは平日昼間なのに結構な人が乗っていました。桑名方向ということもあるのでしょう。流石に堂々と撮影するのは憚られました。1人車窓に張り付いて撮影している同類っぽい人いたけど。
全線乗車を終えて
【軌間762ミリ】最後の生き残り軽便鉄道:三岐鉄道北勢線(&三岐線)に乗ってきた【VOICEROID鉄道】 - YouTube
とある方が年始に投稿していたこの動画を見てから行ってみたのですが、見どころを先に知っているのといないのとでは全然違うと思いました。新鮮さこそなくなるかもしれませんが、その面白さに気づくことって結構難しいことですから。
ちなみにこの動画は開幕早々下ネタから始まるので万が一ご覧になられるのであれば、それを覚悟の上でご視聴いただくのを薦めます。これに関する苦情は受け付けません。